強迫性障害の夫と10年転院を繰り返して出会えた主治医の話

🧠 強迫性障害との向き合い方

強迫性障害という言葉を、妻は夫と出会うまで聞いたことがありませんでした。
夫は結婚前、仕事に支障が出始めたことをきっかけに病院を受診しました。
確認作業が多い仕事で、ミスが大きな事故につながる可能性もあり、次第に正常に業務を続けることが難しくなっていったそうです。

病院に行ってもうまくいかない現実

最初にかかった病院では「仕事は続けた方がいい」と言われたそうですが、
個人で続けていた仕事は限界を迎え、通院自体も難しくなってしまいました。
その後も別の病院を受診したものの、思うような変化はなく、
転院を繰り返すうちに、元の病院から受診を断られてしまったこともありました。
それ以来、夫は「もう病院に行っても変わらない」と感じるようになり、通院をやめてしまいました。

結婚後も続いた迷い

結婚後、妻は何度か通院を勧めてみましたが、
これまでの経験から、夫の気持ちは前に向きませんでした。
無理に勧めることが正解とも思えず、
「いつか気持ちが動く時が来るかもしれない」
そう思いながら、しばらくは見守ることにしました。

再び動き出したきっかけ

それから数年が経ち、私自身も心身ともに余裕がなくなり、職場に相談するようになりました。
その中で「評判の良い病院がある」と教えてもらい、
もう一度だけ行ってみようと夫を説得しました。

期待と現実の間で

妻にとっては初めての心療内科。
「きっと良くなる」そんな期待を抱いて受診しました。
けれど、現実はなかなか思うようにはいきませんでした。
診察では、夫が一生懸命に話しても、先生はパソコンに向かったまま。
前回の内容も引き継がれておらず、毎回同じ説明を繰り返すことに。
通うほどに、夫の気持ちは少しずつ落ち込んでいきました。

「相性」という言葉では片づけられないけれど

医療機関にも、それぞれの方針や関わり方があります。
きっとその先生も、誰かにとっては合う先生だったのだと思います。
ただ、夫にとってはそうではなかった。
それだけのことなのかもしれません。

それでも諦めきれずに

その後も、大きな病院へ通うことにしました。
親身になって話を聞いてくれる先生に出会い、
症状への対応や薬の見直しもしていただきました。
しかし途中で担当医が変わり、再び不安が強くなってしまいます。
片道1時間以上かけて通い、長い待ち時間のあとに短い診察。
少しずつ体調不良も増え、薬も増えていきました。
その姿を見ているのは、とてもつらいものでした。

それでも続けた「探すこと」

「どこに行けばいいのか分からない」
それでも諦めきれず、毎日のように情報を探し続けました。
そしてまた、新しい病院へ。
期待と不安が入り混じる中での受診でしたが、
結果はまたも思うようにはいきませんでした。
夫の心は、通うたびに少しずつ疲れていくように見えました。

10年目にして出会えた主治医

それからしばらくして、職場の方に紹介していただいた病院へ行くことになりました。
自宅から2時間ほどかかる場所でしたが、
「ここで変わるかもしれない」
そんな気持ちで向かいました。
診察を終えたあと、夫と顔を見合わせて感じたのは――
きっと大丈夫
という、これまでにない安心感でした。

少しずつ、確かに変わっていった日

先生は丁寧に話を聞き、症状を整理し、
薬の見直しも慎重に行ってくれました。
最初は不安もありましたが、
1ヶ月、2ヶ月と経つにつれて、夫の表情が少しずつ明るくなっていくのが分かりました。

今だから思うこと

これまで出会ってきた先生方も、
きっと誰かにとっては大切な存在だったのだと思います。
ただ、夫にとっては
「合うタイミングや環境ではなかった」だけ。
心の状態や環境によって、必要な支え方は変わるのだと感じました。

模索してきたからこそ、たどり着けた今

「病院を転々とすること」は、
一般的にはあまり良くない印象を持たれるかもしれません。
私自身も、最初はそう感じていました。
でも実際には――
それは「どうにかしたい」という必死な思いの積み重ねでした。

同じように悩んでいる方へ

あくまで我が家の体験ではありますが、
うまくいかない時間も、遠回りに感じる出来事も、
すべてが今につながっているように感じています。
もし今、同じように悩んでいる方がいたら、
どうかひとりで抱え込まずに、少しずつでもつながりを持ってみてください。
その先に、思いがけない出会いがあるかもしれません。

まとめ 「合う場所に出会える可能性はある」

病院選びに正解はないかもしれません。
それでも――
「自分に合う場所に出会える可能性はある」
それを、私たちはこの10年で実感しました。

強迫性障害の夫と暮らす中での考え方はこちら                                                   →妻が心を保つために意識してきた7つのこと.。.:*

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